遺言書には3つの種類がある!それぞれの遺言書の特徴と作成方法をわかりやすく紹介

2024年6月5日

遺言書には3つの種類がある!それぞれの遺言書の特徴と作成方法をわかりやすく紹介

終活のために遺言書を作成したいという方がいらっしゃいます。
遺言書の作成を検討しておられる方の中には、その種類や作成方法を知りたいという方がおられるでしょう。
そこで、この記事では3種類ある遺言書について、それぞれの特徴、作成方法などをわかりやすく解説します。

遺言書とは?遺言書を作成する目的とは?

遺言とは、自分が生涯をかけて築き守ってきた大切な財産を、誰に、どれだけ残すのかについて遺言者が意思表示する手段です。
遺言書がないという理由で、相続をめぐり親族の間で争いがおこることがあります。今まで良好な関係を築いてきた親族が相続により骨肉の争いをするというのは悲しい出来事です。
遺言書の作成は、遺言者が自分の財産を誰にどのように残すかを決めることで、相続をめぐる親族の争いを回避することを目的としています。遺言書の作成は、遺言者が遺族に対し最後のメッセージを伝える行為です。

遺言書は自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類

遺言書は次の3種類です。


・自筆証書遺言
・公正証書遺言
・秘密証書遺言

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、原則として必要事項を含む全文を自分で書く遺言です。

自筆証書遺言は以下の方法で作成されます。


・遺言者が自分の遺言の内容の全文を手書きする
・日付および氏名を書いて、署名の下に押印する


民法改正により、遺言書にパソコンなどで作成した財産目録を添付する、銀行通帳のコピーや不動産登記事項証明書を添付することが可能になりました。
しかし、これらの書類を添付する場合は、1枚ごとに遺言者の署名と押印が必要です。

自筆証書遺言を作成する際にはいくつかの注意点があります。


・財産目録以外の遺言書の全文は、遺言者が手書きしなければならない
・遺言書の全文をパソコンなどで記載したもの、第三者に代書してもらった遺言は無効


作成済みの自筆証書遺言は、遺言者自らが保管できます。
さらに、法務省令で定める様式に従って作成した無封の自筆証書遺言の場合、自筆証書遺言保管制度を利用し法務局で保管してもらうことが可能です。

公正証書遺言

公正証書遺言は、遺言者は署名押印以外なにも書く必要がなく、公証人が遺言の内容を聞いて、遺言者の代わりに筆記して遺言書を作成するものです。

公正証書遺言は以下の手順で作成されます。


・遺言者が公証人と証人2名の前で遺言の内容を口頭で告げる
・公証人は、口頭で告げられた内容が遺言者の真意であることを確認した上で文章にまとめる
・公証人は、まとめた文章を遺言者および証人2名に読み聞かせ、または閲覧させて、内容に間違いがないことを確認してもらい、遺言者と証人が署名押印する
・公証人が署名押印することで完成


公正証書遺言は、自筆証書遺言・秘密証書遺言に比べ、自分が残したい遺言を公証人が法的に有効な形で残してくれることが特徴です。
公正証書遺言の作成においては、遺言の内容をどのようにするか悩むことがあるでしょう。
そうしたケースでは司法書士などに相談することがおすすめです。

秘密証書遺言

秘密証書遺言書は、遺言の内容をを秘密にして保管するために、封が施された封筒の中に、遺言書が入っていることを公正事務の手続で証明する方法です。

秘密証書遺言は以下の手順で作成された遺言です。


・遺言者が、遺言の内容を記載した書面に署名押印する
・署名押印された遺言書を封筒に入れて、遺言書に押印した印章と同じ印章で封印する
・公証人および証人2人の前にその封書を提出し、遺言者自らの遺言書である旨およびその筆者の氏名および住所を申し述べる
・公証人が、その封紙面に日付および遺言者の申し述べた内容を記載した後、遺言者および証人2名がその封紙面に署名押印をすることで完成


秘密証書遺書の作成は必ずしも手書きである必要はありません。パソコンなどで作成すること、第三者に筆記を依頼することも可能です。

秘密証書遺言を作成する際には、以下の点に注意してください。


・公証人は遺言書の内容を確認できないので、遺言書の内容に法律的な不備な点や無効になるような内容を記載しないようにする
・秘密証書遺言は遺言者自らが保管するので、紛失、滅失、第三者に発見されて破棄・隠匿・されるなどの可能性がある
・秘密証書言遺言は遺言書保管制度を利用した法務局での保管ができない
・遺言者の死後、遺言書を発見した人が家庭裁判所に届け出て検認手続をしなければならない


検認手続とは、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。
遺言の有効無効を判断する手続ではありません。

秘密証書遺言や自筆証書遺言で遺言書保管制度を利用しなかった場合、検認手続が必要です。
検認終了後、遺言の執行をするためには、遺言書に検認済証明書が添付されている必要があります。そのために検認済証明書の申請をしなければなりません。

まとめ

この記事では遺言書の3つの種類を紹介しました。遺言書の種類は次の3つです。


・自筆証書遺言
・公正証書遺言
・秘密証書遺言


遺言書の作成はどの種類にするかを考えるとともに、その内容についてもよく考えなければなりません。
遺言の作成について質問や悩みがあれば、司法書士に相談してください。法律の知識に基づく適切なアドバイスはもちろん、遺言書の作成、遺言執行、相続登記まで手厚いサポートを受けることができます。